三重・伊勢志摩の「NEMU RESORT(ネムリゾート)」に、2025年3月に泊まりました。伊勢神宮にお参りする2泊3日の電車旅の1泊目で、東京から新幹線と近鉄の伊勢志摩ライナーを乗り継いで賢島へ。宿は伊勢志摩国立公園の中、英虞湾に突き出た大崎半島の先端にあり、敷地は丘も浜も森もまるごと含む広大さです。自家源泉の温泉に浸かり、伊勢海老の会席を食べ、夜は焚き火でマシュマロを焼きながら星を見上げる。何より「広大な敷地でただ癒される」時間が、この宿のいちばんの価値でした。

チェックインまで — 賢島駅から無料送迎バスで
東京から新幹線で名古屋へ、名古屋から近鉄の伊勢志摩ライナーで賢島駅へ。賢島駅前の「イワジン喫茶室」でランチをしてから、宿の無料送迎バスに乗りました。送迎バスは予約制で、公式サイトによると利用時刻の2時間前まで(当日8時以降は電話)に予約が必要、予約がない場合は運行しないとのこと。賢島港からマリンタクシーで海を渡って宿のマリーナに着く行き方もあります(完全予約制・前日18時まで、所要15分、悪天候時は中止)。


宿には、チェックイン時刻より少し早く着きました。吹き抜けのロビーは南国リゾートのような雰囲気で、お水が用意されていたので、ここでのんびり待たせてもらいました。
部屋 — 広縁付きの、かなり広い和室
泊まったのは2階、エレベーター近くの和室です。とにかく広い。畳の間には座卓と背もたれのある座椅子、窓側の広縁には椅子2脚と丸テーブルが置かれ、奥の椅子はかなりくつろげる座り心地でした。壁沿いにクローゼット、セキュリティボックス、テレビが並び、化粧台もあります。
クローゼットには館内着とお風呂セット、足袋ソックスが入っていて、館内着のままレストランまで移動できました。玄関も広めで、トイレはウォシュレット、洗面所もゆったりした造り。客室にも浴槽がありますが、私たちは使いませんでした。お茶コーナーには湯沸かしポットと伊勢茶、お茶菓子があり、グラスやコップも十分な数。冷蔵庫は空なので、冷やしておきたい飲みものがあれば持参を。エレベーター近くにウォーターサーバーがあり、部屋のピッチャーに水を汲めるのは助かりました。
なお、宿は2026年4月に客室を含めてリニューアルしているので、この部屋の内容は2025年3月時点のものです(詳しくは記事末尾に)。
敷地散策 — 焚き火カフェ、芝生の丘、夕日に染まる浜
15時を過ぎてから散策に出ました。歩いてまず見つけたのが焚き火カフェ。夜はここで焚き火を囲んでマシュマロを焼けると知って、夕食後の楽しみができました。芝生の丘にはサンラウンジャーがずらりと並び、近くには見晴らしのいい「里山ラウンジ」。中にはテーブルやソファが並び、午後の休憩にちょうどいい空間です。



敷地内には季節ごとの見どころを書いた案内板があり、私たちが訪れた時期はアオサの養殖を見ることができました。そして夕方は「夕日に染まる浜」へ。海に向かってベンチやデイベッドが置かれた浜で、海に沈んでいく夕日を眺めました。



散策の途中では、イタチらしき野生動物にも出会いました(動画の8:47あたりに登場します)。それくらい自然がそのまま残っている敷地です。
温泉 — 自家源泉「潮騒の湯」と、真珠の湯・合歓の木湯
夕食前に温泉へ。大浴場「恵みの湯」は地下1階にあり、「PEARL SPA by MIKIMOTO COSMETICS」のエステルームの脇を通って奥へ進みます。湯は「癒し」「浄化」「再生」をテーマにした3つ。敷地内から湧く自家源泉の天然温泉**「潮騒の湯」**(源泉名: 奥志摩温泉 合歓の郷 潮騒の湯、ナトリウム・塩化物温泉)と、御木本製薬と共同開発した「真珠の湯」、露天風呂の「合歓の木湯」で、露天を含めて3つとも入りました。真珠の湯と合歓の木湯は温泉ではなく、真珠由来やネムノキ樹皮エキスの成分を配合した湯です。営業時間は6:00〜10:30(最終入場10:00)と15:00〜24:00(最終入場23:30)(公式サイト、2026年9月時点)。
潮騒の湯は、公式サイトによると加水なし・加温あり・放流一部循環濾過式。浴場内は撮影していないので写真はありません。
湯上がりスペースには「みえのしずく」というオリジナルドリンクが用意されています。敷地内で収穫した素材を使った飲みもので、さっぱりして飲みやすく、風呂上がりにぴったりでした(提供時間は9:00〜10:30と15:00〜23:00、公式サイトより)。
夕食 — レストラン里海の会席「海コース」。伊勢海老の小鍋と厚切りのお造り
夕食はホテル棟1階のレストラン「里海」で、春分の「海コース」をいただきました。和の会席を軸に、肉料理は味噌デミグラスソースの洋風仕立てという構成です。

前彩は、炙り伊勢健康豚のロースト、青搾菜となます、みかん入りクリームチーズ、鯛時雨と青菜浸し、鯛焼白子掛けにクコの実。小さな器に伊勢志摩の食材が並びます。

吸物は薄葛仕立てで、鯛の塩焼きに小松菜、青豆真丈、ぶぶあられ、舞茸。優しい味です。続く割鮮は伊勢まぐろ・鯛・鰤のお造り。タレが「はさめず」醤油、梅オイル、あおさ塩の3種類で、鯛はあおさ塩、まぐろは山葵とはさめず醤油で。全体に厚めに切られていて、弾力があり脂がのっていました。

そして旬菜の伊勢海老海藻小鍋仕立て。若芽やあらめ昆布、大黒占地、皮付きの竹の子、貝柱団子、小茄子に柚子。伊勢志摩に来たからには伊勢海老、という一品で、ほんのりした出汁の底にたっぷり海藻が沈んでいました。

焼物は鰤のからすみ焼きに、ミニトマトのシロップ漬けの生ハム巻きと梅大根。強肴は黒毛和牛の小春煮で、じゃが芋餅と白髪葱、わさび菜に味噌デミグラスソース。ロースト風の肉に味噌ベースの濃いめのソースで、量は少なめの印象でした。


お食事は三重県コシヒカリの白米に、わさび菜とあおさ海苔の佃煮、赤出汁、香の物。ご飯はお代わりしました。甘味は胡麻ごはん団子のべっ甲餡掛けと、黒糖アイスのマスカルポーネ掛け。食べ終わる頃にはレストランにほとんど人がいなくなっていて、20時ごろにはごちそうさまでした。

焚き火カフェ — マシュマロを焼きながら、星を見上げる
夕食後は、昼間に見つけた焚き火カフェへ。館内着だけだと寒いのですが、入口でコートを借りられるので、食後そのままの格好で向かえます。広大なリゾートで周囲に灯りがないため道はかなり暗く、足元灯だけを頼りに歩いていきます。
焚き火カフェは無料でした。円形の焚き火台で串に刺したマシュマロを焼くのですが、暗くて焼き具合が見えず、食べ頃の見極めが難しい。くるくる回しながら1分ほど焼いて、ふくらんだところをいただきました。コーヒーもここで飲めます。

そして見上げた星空。周囲が暗いぶん、星がすごくよく見えました。ロビーにもコーヒーサービスがあるので、帰りに一杯もらって部屋へ。焚き火のあとにもう一度温泉に入ってから休みました。
朝食 — 里海のビュッフェ。海の幸の小鉢がずらり
朝食は夕食と同じレストラン里海で、ビュッフェ形式です。品数が豊富で、海の幸の小鉢がずらりと並びます。ご飯は釜で炊いたものが用意されていて美味しく、茶碗蒸しらしき一品も。ドリンクサーバーが何台も並び、野菜、そして瓶入りプリンなどのデザートも充実していました。

私たちは一人が洋食寄り、もう一人は和食中心に盛り、最後にパンとデザートをしっかり追加して、かなりお腹いっぱいに。公式サイトによると朝食には伊勢海老カレーやてこね寿司、伊勢うどん、海の七草粥といった伊勢志摩の郷土料理も並ぶとのことです(2026年9月時点の情報です)。
朝の散策 — 東の見晴らし台とマリーナ
食事が8時ごろに終わり、送迎バスは10時半で予約していたので、朝もたっぷり時間があります。もう一度温泉に入っても余裕があるくらいですが、前日に行けなかった場所を歩くことにしました。
まず向かったのは、敷地の東端にある「東の見晴らし台」。真珠筏の浮かぶ英虞湾を見下ろす場所で、朝日が見られる場所とのことですが、私たちは朝起きられませんでした。それでも、内海ならではの穏やかな湾に筏が並ぶ景色は見ごたえがあります。



3月後半で花も咲き始めていて、斜面には白い花が群生していました。梅林もありますが、梅はもう終わっていたようです。最後に海の玄関口のマリーナへ。クルーザーやカヤックが並び、賢島港からのマリンタクシーもここに着きます。


2026年4月のリニューアルについて
この記事は2025年3月の宿泊記ですが、公式サイトによると NEMU RESORT は2026年4月18日にリニューアルオープンしています。ヒルズヴィラやフォレストヴィラなどのヴィラが新設され、ホテル棟のエグゼクティブ・スーペリアの客室が改装、2026年7月18日にはプールとレストラン「ダイニング里山」を備えた「ヒルトップハウス」も開業しました。私たちが泊まった和室の内容は当時のものなので、予約の際は公式サイトや予約サイトで最新の客室タイプを確認してください。温泉「恵みの湯」やレストラン里海、焚き火カフェ、夕日に染まる浜、東の見晴らし台、マリーナといった施設は、2026年9月時点の公式サイトにも掲載されています。
まとめ — こんな人におすすめ
NEMU RESORT の魅力は、温泉や料理の一つひとつというより、広大な敷地に身を置いて癒される時間そのものでした。芝生の丘でぼんやりし、浜で夕日を見て、温泉に浸かり、伊勢海老の会席を食べ、焚き火の前で星を見上げる。丸一日をこの敷地の中だけで過ごしても、まだ行けていない場所が残るほどの広さです。
- 車がなくても温泉リゾートに泊まりたい人: 賢島駅から無料送迎バス(要予約)で行けます。私たちも車を使わず、東京から電車と送迎バスだけで訪れました
- 敷地内でのんびり過ごしたい人: 散策、夕日、焚き火、星空と、外に出なくても一日中楽しめます
- 伊勢志摩の食材を食べたい人: 伊勢海老、伊勢まぐろ、鯛と、海コースは伊勢志摩の海がそのまま出てきます
- 伊勢神宮参拝と組み合わせたい人: 私たちは翌日に伊勢市へ移動して外宮・内宮を参拝しました。伊勢志摩旅の起点として使いやすい宿です
注意点は、敷地が広いぶん夜道が暗いこと(足元灯はあります)と、冷蔵庫が空なので冷やしたい飲みものは持参が必要なこと。冬から早春に焚き火カフェへ行くなら、館内着の上に入口で借りられるコートを羽織ってください。
この旅の関連動画
賢島までの道のりと、翌日以降の伊勢神宮参拝の様子も動画にしています。