関越道を渋川伊香保ICで降りたら、高速に戻るまでずっと「おいしい」が続く一日にしませんか。このルートのテーマは「渋川グルメ周回」。ICからまず北へ走って道の駅こもちで朝の直売所をのぞき、南西へ折り返して水沢うどんの昼ごはん、午後は365段の石段街がある伊香保温泉でそぞろ歩き。そして帰り道、ICへ戻る手前のイタリアンカフェで旅を締めくくる——渋川の町をぐるりと一周する動線が、そのまま朝から夕方までの食の行程表になっています。日帰りでも十分に回りきれる距離ですが、石段街の夕暮れと黄金の湯をゆっくり味わうなら1泊するのが断然おすすめ。東京からわずか2時間ほどで、湯けむりとうどんの湯気が待っています。
このルートで巡るスポット
- 道の駅こもち(渋川市白井) — 朝いちばんの直売所と、宿場町の面影が残る白井宿さんぽ
- 水澤観世音・水沢うどん街道(渋川市伊香保町水沢) — 日本三大うどんの一つ、コシの強さに驚くお昼どき
- 伊香保温泉 石段街 — 365段の石段を上り下りする、レトロな温泉街の情緒
- カフェ チルコリーノ(渋川市有馬) — 帰り際に立ち寄る、新鮮野菜と自家製生パスタのイタリアンカフェ
ルート詳細
1. 道の駅こもち(渋川市白井)
- タイプ: 道の駅
- 滞在目安時間: 30〜60分
- 見どころ: 渋川伊香保ICから車で数分、国道17号鯉沢バイパス沿いにある道の駅です。旅の最初の目的地としては少し北へ足を延ばす形になりますが、これがこの周回ルートの起点。農産物直売所には地元の野菜がずらりと並び、午前の早い時間帯ほど品ぞろえが充実しているので、野菜やお土産はここで先に確保してしまうのが賢い使い方です。
道の駅のすぐ隣には、江戸時代の宿場町の面影が残る「白井宿」が広がっています。買い物のあとに通りをゆっくり歩けば、これから始まる一日に旅らしい静けさを添えてくれるはず。運転で固まった体をここでほぐしておくと、このあとの石段街の上り下りもぐっと楽になります。

2. 水澤観世音・水沢うどん街道(渋川市伊香保町水沢)
- タイプ: グルメ
- 滞在目安時間: 60〜90分
- 見どころ: 道の駅こもちから南西へ折り返し、伊香保へ向かう坂道の途中、水澤観世音の参道沿いに軒を連ねるのが水沢うどん街道です。讃岐うどん・稲庭うどんと並んで日本三大うどんに数えられる水沢うどんは、強いコシと透き通るような麺の白さが持ち味。冷たいざるうどんにつけ汁でいただくのが定番のスタイルで、朝の買い物のあとにちょうどお昼どき、というこのルートの組み立てが気持ちよくはまる瞬間です。
参道の石段の上には水澤観世音があり、うどんの前後に参拝しておくと旅の安全祈願にもなります。うどん店は参道沿いに複数並んでいて、それぞれ生地の締め方やつけ汁の味わいに個性があるので、お気に入りの一軒を見つける楽しみもあります。お腹を満たしたら、伊香保温泉まではもうひと登りです。


3. 伊香保温泉 石段街
- タイプ: 温泉
- 滞在目安時間: 90〜120分(宿泊の場合は翌朝まで)
- 見どころ: 水沢うどん街道から車で15分ほど山を登ると、365段の石段が温泉街のメインストリートになっている伊香保温泉に着きます。石段の一段一段には温泉分析表や俳句が刻まれていて、両脇には土産物店や昔ながらの遊技場が軒を連ね、下駄の音と浴衣姿の観光客が行き交う独特の風情が広がります。夕方から夜にかけて灯りがともる時間帯は特に情緒があり、浴衣で下駄を鳴らしながら石段を上り下りするのがこの温泉地のいちばんの楽しみ方です。
石段の頂上には伊香保神社が鎮座し、上りきった達成感とともに参拝できます。伊香保温泉は「黄金の湯」と呼ばれる茶褐色の湯が特徴で、鉄分を含んだ湯は肌当たりが柔らかく、体の芯まで温まると評判です。石段街の途中には射的や食べ歩きグルメの店も多いので、うどんでお腹を満たした後でも、温泉まんじゅうの食べ比べでまた小腹が満たされてしまうから不思議です。日帰りなら午後いっぱい石段街を楽しんで、夕暮れの灯りを見届けてから山を下りるのがおすすめです。
- 宿泊予約:
4. カフェ チルコリーノ(渋川市有馬)
- タイプ: カフェ
- 滞在目安時間: 60〜90分
- 見どころ: 伊香保の山を下りて渋川伊香保ICへ戻る途中、渋川市有馬にあるイタリアンカフェです。新鮮野菜をたっぷり使った料理と自家製の生パスタが人気で、ランチからカフェタイム、ディナーまで通しで使える一軒。パフェをはじめとするスイーツも評判なので、日帰りなら帰り際のカフェタイムにひと息つくもよし、夕暮れの石段街を楽しんでからディナーで旅を締めくくるもよし、と使い方の幅が広いのがうれしいところです。


うどん、温泉まんじゅうと「和」が続いた一日の最後に、生パスタと甘いものでがらりと気分を変える——この切り替えこそ、渋川グルメ周回の締めにふさわしい味わい方です。ここからICまではすぐなので、帰路につく直前まで旅の余韻に浸れます。なお、営業時間や定休日(日曜定休)は変わることがあるので、訪問前に公式情報の確認をお忘れなく。

紅葉シーズンに行くなら — 河鹿橋のライトアップと、駐車場問題
伊香保の秋の主役は、石段街を上りきった湯元にある朱塗りの河鹿橋です。周囲のもみじが色づく時期には夜間ライトアップが行われ、伊香保でいちばん人が集まる時間帯になります(以下は公開情報にもとづく計画の目安です)。
見頃とライトアップの時期
伊香保の紅葉の見頃は例年11月上旬〜11月中旬。ライトアップは色づきはじめる10月下旬ごろから11月中旬にかけて実施されるのが通例です(2025年は10月28日〜11月16日でした)。実施期間は年ごとに発表されるので、渋川伊香保温泉観光協会などの告知で最新の日程を確認してから出かけてください。
駐車場は「停められない」前提で
注意したいのが河鹿橋の駐車場です。ライトアップ期間は毎年大変混雑し、日によっては駐車までに2時間程度かかることもあるとされていて、観光協会も他の有料駐車場を使うか、宿から歩いて向かうことを強く推奨しています。つまり車で乗りつけようとするのがいちばん不利な場所です。
裏を返せば、石段街周辺に宿を取ってしまえば話は簡単になります。車は宿の駐車場に置いたまま、石段街を上って歩いて向かえるので、駐車場待ちとも無縁。夕食前後の時間にライトアップを見に行って、戻ってそのまま黄金の湯に浸かる、という組み立てができます。このルートは元々「石段街の夕暮れ」が見どころなので、秋はそのまま夜へ延長するのが正解です。
なお私たちが泊まったホテル天坊は伊香保の入口寄りにあり、黄金の湯と白銀の湯を入り比べられる大浴場が魅力の大箱ホテルです。約500台の無料駐車場があるので、車で動く旅の拠点としては安心感があります。
まとめ
渋川伊香保ICを起点に、北の道の駅こもちで朝の買い物、南西の水沢で昼うどん、伊香保温泉の石段街で午後から夕暮れ、そして帰路のIC手前でイタリアンカフェ——渋川の町をぐるりと一周しながら、朝から晩まで途切れなく「おいしい」が続く欲張りな周回ルートです。日帰りでも満足度は十分ですが、黄金の湯と夜の石段街まで味わうなら1泊2日でゆっくりと。新緑、紅葉、冬の雪見露天と、季節ごとに表情を変える伊香保なので、気になった宿は早めにチェックして、次の週末の行き先に加えてみてください。