東京湾の入り口、三浦半島の東側に位置する横須賀・観音崎。都心から横浜横須賀道路で一気に南下できる近さながら、渡船で渡る無人島の要塞跡、港町のカレー、海辺のマーケット、岬の遊歩道と、旅の中身は遠出級の濃さです。午前中に三笠桟橋から猿島へ渡ってレンガのトンネルを歩き、港に戻ったら海軍カレーの昼食とジェラートのデザート。午後は観音崎へ移動して浦賀水道を行き交う船を眺めたら、夜は高台のリゾートで温泉と海の眺めを味わう——半島の先まで来たからこそ、日帰りで駆け抜けずに一泊で楽しんでほしいルートです。
このルートで巡るスポット
- 猿島(三笠桟橋から渡船) — 渡船約10分で上陸する東京湾の無人島。要塞跡とレンガのトンネルを歩く
- 横須賀海軍カレー本舗 — 港町の昼ごはんの定番、よこすか海軍カレー
- よこすかポートマーケット — 海辺のマーケットで食後のジェラート休憩
- 観音崎(ボードウォーク・県立観音崎公園) — 浦賀水道を行き交う船を間近に、全長約600mの海辺の遊歩道
- ラビスタ横須賀観音崎テラス — ロビーから東京湾を一望。貸切風呂5つの高台リゾートで一泊
ルート詳細
1. 猿島(三笠桟橋から渡船)
- タイプ: 観光スポット
- 滞在目安時間: 120〜180分(渡船は1時間ごとの運航なので、帰りの便から逆算して計画を)
- 見どころ: 都内からは横浜横須賀道路を横須賀ICで降り、無料開放された本町山中有料道路を経て国道16号・三笠公園方面へ向かうのが分かりやすい行き方です。車は三笠公園駐車場(機械式・普通車33台)か、徒歩数分のタイムズよこすかポートマーケット(181台)へ。中心部のスポット1〜3は互いに徒歩圏なので、一度停めたらあとは歩いて回ってしまうのがおすすめです。猿島へは三笠桟橋からトライアングル社の渡船で片道約10分。1時間ごとの運航で、3〜10月は9:30〜16:30のダイヤが基本です。料金は日により変動し、荒天時は欠航もあるので、出かける前に公式サイトで運航情報と合わせて確認しておきましょう。私が猿島を歩いたのは、別の旅で訪れた秋の日。船を降りて島の奥へ進むと旧要塞の遺構が現れ、レンガ積みのトンネルへと続いていきます。トンネルの中はひんやりと薄暗く、抜けた先に緑と海の光が待っている——この明暗の切り替わりが猿島散策のハイライトでした。夏は海水浴やBBQの島としても知られていますが、要塞跡の散策だけでも渡る価値は十分です。
2. 横須賀海軍カレー本舗
- タイプ: グルメ
- 滞在目安時間: 45〜60分
- 見どころ: 猿島から港に戻ったら、昼食は横須賀名物のよこすか海軍カレーへ。京急横須賀中央駅から徒歩2分ほどの街なかにあり、三笠桟橋からも歩いて移動できます。店頭ではセーラー服姿のマスコットがカレー皿を掲げて出迎えてくれるのが目印。2階がレストラン、1階が土産物店という構成で、2025年10月の旅では昼どきに2階でカレーをいただきました。猿島歩きでよく動いたあとの一皿は格別で、食後に1階の土産物店をのぞいていくのも楽しいところです。営業時間は月ごとに公式サイトで告知される方式なので、訪問前に最新の月次案内を確認しておくと安心。駅前立地で専用駐車場は当てにできないため、中心部に停めた車はそのままにして徒歩で向かうのが現実的です。


3. よこすかポートマーケット
- タイプ: グルメ
- 滞在目安時間: 45〜60分
- 見どころ: 食後のデザートは、港沿いに建つよこすかポートマーケットへ。地元の食材やグルメが集まるマーケット型の施設で、私たちのお目当ては横須賀ジェラートファクトリー。関口牧場のミルクや三浦半島産の素材を使ったジェラートが並び、2カップに分けてフレーバーを食べ比べました。館内には地ビール醸造所直営の「横須賀ビール TAPROOM」もありますが、ここは車の旅。ハンドルを握らない同乗者のお楽しみにするか、持ち帰って宿の夜に開けるのが正解です。正面のタイムズよこすかポートマーケット(181台)は施設内での買い物で1時間無料になるので、中心部散策の拠点としても使いやすい駐車場です。

4. 観音崎(ボードウォーク・県立観音崎公園)
- タイプ: 観光スポット
- 滞在目安時間: 60〜90分
- 見どころ: 横須賀中心部から観音崎へは、国道16号で海沿いを東へ30分ほど見ておけば十分です。車は県立観音崎公園の駐車場へ。平日は無料、土日祝は通常550円ですが、7月1日〜8月31日の夏休み期間は繁忙期料金となり普通車は終日880円になる点だけ頭に入れておきましょう。ここでの主役は、海岸沿いに続く全長約600mの木製遊歩道「観音崎ボードウォーク(走水観音崎遊歩道)」。目の前の浦賀水道は東京湾の玄関口で、2025年10月に歩いたときも、行き交う大きな船を眺めながらの散歩になりました。波音と船のエンジン音だけが聞こえる海辺の道は、港町の賑わいとはまた違う観音崎の顔です。このとき海辺に建つ横須賀美術館にも立ち寄りましたが、美術館は改修工事のため2026年9月4日まで休館中(9月5日再開予定)。それまでは、ボードウォークと県立観音崎公園の散策を主役に楽しむのがおすすめです。
5. ラビスタ横須賀観音崎テラス
- タイプ: 温泉
- 滞在目安時間: 一泊(チェックインから翌朝まで)
- 見どころ: このルートのゴールは、観音崎の高台に建つリゾートホテル。馬堀海岸ICから約6分、駐車場は1泊1000円で、車旅との相性も良好です。ロビーに出るとプールと東京湾、行き交う船が一望でき、着いた瞬間に「来てよかった」と思える眺めが待っています。風呂は別棟に大浴場(露天のみ温泉)があり、さらに貸切風呂が5つ。数が多いぶん選ぶ楽しさがあり、大浴場と貸切を使い分けながら館内で過ごす時間そのものが目的になる宿です。2025年10月に一泊二食で泊まったときは、夕食は焼き加減違いの2種盛りが印象的な肉料理のコースにモンブラン仕立てのデザート、朝食は海鮮丼と天ぷら盛り合わせでした。

帰り道の寄り道 — 横浜・桜木町のフルーツパーラー
翌日の帰路、時間と胃袋に余裕があれば横浜・桜木町にもう一つ甘い寄り道を。みなとみらいの複合施設コレットマーレ2階にある「水信フルーツパーラーラボ」です。2025年10月の旅の帰りに立ち寄り、シャインマスカットと巨峰のパフェ、そしてフルーツサンドをいただきました。クリームの間からいちごやキウイ、柑橘が顔をのぞかせる断面は、旅の締めくくりにふさわしい華やかさ。窓の外は桜木町の街で、店頭のガラスにはみなとみらいの観覧車が映り込みます。横須賀の海の記憶に、横浜のフルーツの甘さを重ねてから帰路につく——そんな欲張りなエピローグはいかがでしょうか。


まとめ
午前は無人島の要塞跡、昼は港町のカレーとジェラート、午後は岬の遊歩道、夜は東京湾を見渡す湯宿——。都心からの距離を考えると、驚くほど旅の場面転換が濃いルートです。渡船の時刻に合わせて動く猿島と、夕暮れの観音崎散策まで欲張るなら、やはり一泊がちょうどいい行程。ロビーからの船の眺めと5つの貸切風呂は、泊まった人だけのご褒美です。週末の宿は直前だと埋まりがちなので、出発日が決まったら早めのチェックをどうぞ。